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特定優良賃貸住宅について

私は東京 23 区内の広さ 40 平米ほどの 1LDK で月々 12 万円代後半の賃貸に住んでいます。調子に乗って新築を選んだというのもあり、広さの割にはやや高額な家賃です。共働きの妻と二人で負担しているので一応支払い能力には問題はないのですが、手狭な部分はどうにもならず部屋に物が溢れかえりつつある昨今。そこで不動産購入に関して検討しつつ、東京都のとある区の特定優良賃貸住宅に申し込んでおくことにしました。

 

特定優良賃貸住宅の概要

特定優良賃貸住宅とは、国や地方自治体の補助金によって民間が建設した賃貸住宅を、その国や自治体が最長 20 年間借上げし、家賃負担を軽減した上で中間所得者向けに提供している住宅です。特定優良賃貸住宅は自治体ごとに借上げ住宅、区民住宅など様々な名称で呼ばれていて、また条件についても差異があるので詳細については各自治体のホームページなどを確認する必要があります。共通して言えるのは、ファミリー層向けにそこそこのスペックの公共賃貸がお得な形で提供されているといったところです。

 

どのくらい得なのか

まず礼金、更新料、仲介手数料が無料です。敷金も退去時に原則全額返還されます。この時点で十分なメリットだと思いますが、前述の通り賃料についても一部負担してくれているので割安となっています。

ここでは例として大田区の区民住宅と通常の民間賃貸を比較してみます。区民住宅の一つとして提供されているプラムハイツ糀谷の201、202、602号室は以下のような物件となっています。

 

交通: 京急空港線糀谷駅徒歩5分、京急本線京急蒲田駅徒歩10分

間取り: 3LDK

専有面積: 71平米

使用者負担額: 142700円

共益費: 9500円

さらに 3万円の家賃減額対象物件とのことなので、月々の共益費込みの家賃は

家賃: 142700 + 9500 - 30000 = 122200 円

となります。

対して京急蒲田駅周辺の 3LDK 70平米の条件で民間賃貸を検索してみると、条件の近い築18年、駅徒歩8分で家賃 20万近くしてしまいます。

このように特定優良賃貸住宅は様々な条件があり、選べる物件も少ないですが、コスパだけみれば民間とは比較にならないほどお得です。

 

申し込みの流れ

私の応募した区においては、申し込みだけであれば非常に簡単でした。まず興味のある物件の空き状況を確認しました。資料は公開されていませんでしたが、電話で確認が可能です。希望の場所は現在空きのない状態でしたので、予約のような形で申し込みを行なうことにしました。方法は区役所の住宅課に行き、その場で名前・現住所・同居人・希望物件等の簡単な書類を書くだけです。細かい審査は空き部屋が発生した後なので、この時点ではこれだけで良いのですが、審査を円滑にするため予め源泉徴収票のコピーも渡しておきました。審査時に一番よく落ちるのは、所得の範囲が基準を満たしているかどうかという点だそうなので、予め確認を取っておいた形です。

 

特定優良賃貸住宅は平成 5 年頃に施行された法律に基づいたものらしく、その数年以内に借上げ開始したと思われる物件が散見されます。多くの物件が平成 30 年頃には民間へ返却されてしまうため、今からでは同じ待遇で長く住むことはできないかもしれません。ただ初期費用は無料なので、繋ぎの住まいとして向いているのではないでしょうか。